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ぎょうざ、スーパーから飲食店への需要シフト鮮明に

2025/09/16

フードサービス シニアアナリストの東(あずま)さやかです。

物価上昇で、消費者の節約志向が高まる中、利用業態や利用時間などのシフトが起きているようです。サカーナ・ジャパンが提供する、外食・中食市場情報サービス『CREST®』によると、2025年上半期(1-6月計)に、前年同期と比べ、飲食店計でぎょうざの食機会数が6.2%(512万回)増加しました。一方で、スーパーでぎょうざの購入した食機会数が、同期間に561万回減少しました。主に惣菜売り場のぎょうざの減少が要因でした。

スーパーの総菜も、飲食店と同様に値上げが続いており、割高感が強くなっているようです。スーパーのぎょうざは、常温で焼きたてではない場合が多いため、どうせお金を出して食べるなら、焼きたて熱々、パリパリのぎょうざを食べたいというニーズが、このシフトに影響しているのではないでしょうか。飲食店のぎょうざは、持ち帰りよりも店内飲食の方がより増加しています。節約志向の強まりは、高い店から安い店へのシフトだけでなく、より価値を感じるものへのシフトも後押ししているようです。飲食店は、近隣の飲食店だけでなく、スーパーなども含め価格の調査を実施したり、飲食店の価値訴求をしていくことが、客数増に貢献するかもしれません。