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値上げで外食を減らした人は12%と少数派

2022/12/22

フードサービス シニアアナリストの東(あずま)さやかです。

値上げが続き、この1年で2回目、3回目の値上げを実施している企業も出ています。
外食・中食市場情報サービス『CREST®』を提供するエヌピーディー・ジャパンが2022年10月に実施した調査「センチメントスタディ」で、値上げによってどのような消費者の行動が起きているのか、探りました。

驚いたことに「値上げの影響で、外食を減らしている」という人は、12%に過ぎませんでした。コロナ禍から通常の生活に戻るにつれて、外食は増える傾向がある中で、値上げだからと言っても外食を減らす人は少数であることがわかりました。

より多かったのは、「値上げの影響で、より安い商品を買うようにしている」で26%、「値上げの影響で、より価格が安い店を利用するようにしている」が17%でした。外食の回数を減らさず、安い商品や安い店にシフトしているほうが多数はということです。

市場全体で、競合の含め値上げしているときは、通常の競合だけでなく、業態を超えて消費者がシフトしてくる可能性も高いです。新規顧客を獲得し、固定ファンを離さないためには、①直接の競合店と比較される商品については、競合より安い価格を提示すること、②付加価値のある商品、ファンの多い看板商品については、値段の勝負ではなく、価値をアピールするという2段構えで商品戦略を考えることが効果的でしょう。