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<外食・中食 調査レポート>2022年12月、外食・中食の売上は2019年同月比3.8%減、前月よりやや増加

2023/02/07

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、外食・中食市場2022年12月の動向分析レポートを2023年2月7日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。2022年12月の外食・中食市場の売上は2019年同月比3.8%減と前月の同4.8%減より改善しました。12月の客数は同6.5%減、客単価は同2.9%増でした。全業態計イートイン売上は12月に同17.3%減で、前月比1.5ポイント増でした。出前は、12月の売上が2019年同月比で77%増でした。


 

外食・中食市場の2022年12月は、売上3.8%減(2019年同月比)

外食・中食市場全体の2022年12月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が3.8%減、客数(食機会数)が6.5%減、客単価は2.9%増でした。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減でした。2020年10月に9%減まで回復したものの、その後2021年1-9月は20-39%減の状態が続きました。2021年9月末に緊急事態宣言が解除、12月には10.7%減まで回復しました。2022年は、まん延防止等重点措置(以下、まん防)が適用され、2月は21.5%減まで落ち込みました。3月に全地域でまん防が解除され、3年ぶりに規制のない大型連休で始まった5月は同7.7%減まで回復しました。しかし、感染拡大第7波で、7-9月は後退。10月は全国旅行支援開始などで、消費活動が活発化し、同0.3%増と2019年同月と同水準まで回復しました。11月は感染第8波で同4.8%減とやや後退。12月は同3.8%減でやや回復しました。客数は同6.5%減と10月と同程度まで回復したものの、単価の低い小売の好調により、客単価が同2.9%増と抑えられました。

 

全業態計イートインは17.3%減と前月比1.5ポイント増

業態別・利用形態別の12月の売上2019年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは同17.3%減と、前月より1.5ポイント増で、コロナ禍において2022年10月に次いで良い状況でした。

 

出前(デリバリー)は2019年同月比77%増

外食業態計(レストラン計)の出前(デリバリー)売上2019年同月比をみると(図表3)、プラス成長が続いています。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続いています。2022年12月は同77%増でした。

 

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、今後の展望について、次のように話します。「光熱費が最も高い12-1月の光熱費の請求額を見て、値上げをより実感した消費者も多く、生活防衛としての節約志向が、今後より進むと考えられます。市場全体で値上げが進む中、価格に見合った価値、娯楽感や利便性、またはお得感を感じさせることが重要になるでしょう。また、消費の2極化も進むとみられ、日常向けのお手頃商品と、ご褒美向けの手頃な価格のちょっと贅沢品の2段構えの品揃えに商機があると考えられます。」

 


*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html

 


 

 

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