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<外食・中食 調査レポート>アメリカの飲食店利用客数は2021年5月に6%減まで回復、日本の外食・中食は朝食で8%減まで回復

2021/07/20

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、アメリカ、日本の外食・中食市場における2021年5月の朝食、昼食、間食、夕食に関する動向分析レポートを2021年7月20日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウイルス感染拡大で前年同期比35%減まで影響を受けた、アメリカの飲食店利用客数が、2021年5月に2019年5月比で6%減まで回復しました。午後間食の客数は同3%増で唯一プラス成長でした。日本では、外食・中食全体の客数は、朝食で2021年5月に同8%減と、最も回復した食機会でした。


 

アメリカの飲食店の客数、2021年5月は2019年同月比6%減まで回復

アメリカの飲食店の客数(食機会数)は、コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2020年の影響ピークには前年同月比35%減まで減少しました。2021年5月には、2019年同月比で6%減まで客数が回復しました。食機会別にみると、朝食/午前間食は同11%減、昼食は同10%減、夕食は12%減と未だに1割以上減となる中、午後間食だけは同3%増と増加しました。リモートワークや休校の影響を受けにくく、混雑が集中しないこと、滞在時間の短さなどで、他の食事より抵抗感が低いことが理由として挙げられます。

 

日本の飲食店は、朝食の減少幅が最も小さい

日本の飲食店における食機会数の増減(図表2)は、2021年5月に2019年同月比33%減で、ワクチン接種が先行しているアメリカほど回復が進んでいません。食機会別にみると、時短営業と酒類提供制限の影響で夕食が、前年よりは26%増と回復したものの、2019年同月比では45%減と大きく減少したままです。午後間食は2019年同月比38%減、昼食は同27%減、朝食/午前間食は同20%減で、朝食/午前間食の減少幅がもっとも軽微でした。

 

外食・中食全体の朝食は8%減

コンビニ・スーパーの中食も含めた、外食・中食全体の食機会数の2019年同月比を時系列でみると(図表3)、2021年5月の朝食/午前間食は8%減で、午後間食11%減、昼食19%減、夕食29%減と比べ最も回復しています。時系列でみても、午後間食と朝食/午前間食は、減少率が比較的軽微に推移していることが分かります。

The NPD Group食品業界アドバイザーでEating Patterns in Americaの著者であるDavid Portalatinは、「どの時間帯においても、消費者の飲食店利用動機はコロナ前と比べ、根本的に変化しており、飲食店はその変化を認識し、ターゲットとする消費者やニーズに再び焦点を合わせる必要があります」と話します。

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、次のように話します。「日本では、比較的非接種や内食比率が多い朝食ですが、朝食で飲食店やスーパー、コンビニを利用するのは、自炊できない理由がある、または時間がないなど“必要な習慣的消費”で、内食への代替が難しい場合が一定多数あることが、他の食機会と比べマイナス影響が少ない理由と考えられます。時短営業で、夜の売上補填のため、朝食営業を始める飲食店も増加しています。立地や消費者の新しいニーズを再定義、注力することで、ビジネスチャンスとすることができそうです」。

 

※本内容をご覧の皆様向け特典
特典データ「朝食/午前間食の外食・中食利用者、利用シーンの変化(2021年3-5月計vs 2019年3-5月計)」を無料でご提供いたします。ご希望の方は下記資料ダウンロード請求フォームよりご請求ください。

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*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html


 

 

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