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<外食・中食 調査レポート>2022年3月、外食・中食売上は2019年同月比18.3%減、出前(デリバリー)は2019年同月比68%増

2022/05/11

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、外食・中食市場2022年3月の動向分析レポートを2022年5月11日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2022年3月の外食・中食市場は、2019年3月比で売上が18.3%減少し、前月よりやや回復しました。全業態計イートイン売上は3月に同35.8%減で、前月比10.1ポイント増でした。出前は、3月の売上が2019年同月比で68%増とプラス成長が続いています。


 

外食・中食市場の2022年3月は、売上18.3%減(2019年同月比)

外食・中食市場全体の2022年3月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が18.3%減少、客数(食機会数)が14.5%減少しました。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減でした。2020年10月には8.9%減まで回復したものの、その後の感染拡大で再び悪化しました。2021年は1月26.3%減、2月24.4%減、3月21.9%減、4月23.7%減、5月26.3%減、6月は27.6%減、7月は19.9%とやや改善したものの、8月は感染が急拡大して27.3%減と再び悪化、9月は酒類提供自粛で客単価が下がり、28.8%減とさらに悪化しました。10月に全都道府県で緊急事態宣言が解除され12.1%減、11月12.0%減、12月10.7%減と横ばいでした。年明け後、オミクロン株によって感染が急拡大しまん延防止等重点措置(以下、まん防)が適用され、2022年1月は15.3%減、2月はさらにまん防の適用地域拡大・延長となり、21.5%減でした。3月は重傷者数が抑えられていたこともあり、21日をもって全地域でまん防が解除となり、18.3%減でした。

 

全業態計イートインは35.8%減で、前月より10.1ポイント増

業態別・利用形態別の3月の売上2019年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは35.8%減で、前月より11.1ポイント増でした。業態別では、FF+セルフカフェのイートインは同31%減、ファミレスのイートインは同34%減、居酒屋のイートインは同68%減、その他のフルサービスレストランのイートインは同32%減でした。テイクアウト・出前は、引き続きFF+セルフカフェが好調で同54%増、ファミレスでは同16%増でした。

 

出前(デリバリー)は68%増で、プラス成長が続く

外食業態計(レストラン計)の出前(デリバリー)売上2019年同月比をみると(図表3)、プラス成長が続いています。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続き、特に2021年2月(132%増)、同5月(159%増)、同7月(181%増)、さらに同9月も109%と大きく伸びました。年が明けて、2022年1月は106%増、2月は152増%と2ヶ月連続で3ケタ増となり、3月は68%増でした。

 

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、今後の展望について、次のように話します。「規制のないゴールデンウイークで、人出は前年に比べ大きく改善したという報道が多く、4-5月は回復が見込まれます。一方で、ゴールデンウイークの移動やアクティビティの増大で、6-7月は再び感染再拡大し、一時的に市場後退につながる恐れがあります。ただし、規制や人出、消費者の心理は、2021年ほど厳しい状況になるとは考えられず、今後は一進一退も、緩やかな回復が見込まれます。」

 


*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html


 

 

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