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<外食・中食 調査レポート>2022年9月、外食・中食売上は2019年同月比9.9%減、前月より売上は回復したものの、客数は変わらず

2022/11/08

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、外食・中食市場2022年9月の動向分析レポートを2022年11月8日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。2022年9月の外食・中食市場は、感染者数が減少傾向になり、売上が2019年同月比9.9%減で前月より回復したものの、客数は前月と同水準でした(同11.6%減)。全業態計イートイン売上は9月に同23.7%減で、前月比3.7ポイント増でした。出前は、9月の売上が2019年同月比で52%増でした。


 

外食・中食市場の2022年9月は、売上9.9%減(2019年同月比)

外食・中食市場全体の2022年9月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が9.9%減、客数(食機会数)が11.6%減でした。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減でした。2020年10月に9%減まで回復したものの、その後2021年1月、4月、7月の緊急事態宣言で20-39%減の状態が続きました。2021年9月末に緊急事態宣言が解除、12月には10.7%減まで回復しました。2022年は、まん延防止等重点措置(以下、まん防)が適用され、2月は21.5%減まで落ち込みました。3月に全地域でまん防が解除され、3年ぶりに規制のない大型連休で始まった5月は同7.7%減まで回復しました。しかし、感染拡大第7波で、7月は同7.9%減、8月は感染者数が過去最大となり、同13.0%減と後退、9月は同9.9%減で同年6月と同水準で、客数は前月と変わりませんでした。

 

全業態計イートインは23.7%減で、前月より後退

業態別・利用形態別の9月の売上2019年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは同23.7%減で、前月より回復しました(前月比3.7ポイント増)。業態別では、FF+セルフカフェのテイクアウト・出前が同58%増で、前月より14ポイント増でした。

 

出前(デリバリー)は2019年同月比52%増

外食業態計(レストラン計)の出前(デリバリー)売上2019年同月比をみると(図表3)、プラス成長が続いています。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続き、特に2021年2月(133%増)、同5月(158%増)、同7月(182%増、2022年は、2月(152%増)、5月(124%増)、7月(141%増)が特に大きく伸びました。9月は同52%増でした。

 

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、今後の展望について、次のように話します。「感染者が落ち着き、全国旅行支援の開始や、東京都でのGoToEatキャンペーンが2年ぶり再開し、外国人観光客も受け入れ拡大などで、10月以降、消費活動が活発になる要素が多いです。また、会社員のリモートワーク実施率も減少しており、今後はさらに通常モードに移行していくことが予想されるため、会社員の平日需要の取込みが重要といえます。しかしながら、値上げの影響で、節約志向が強まり、イートイン、特に子供連れの外食・中食利用を控える傾向が強まると考えられます。市場全体で、値上げが進む中、価格に見合った価値、娯楽感や利便性、またはお得感を感じさせることが今後重要になってきます。」

 


*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html


 

 

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