ニュースレターNewsletter

<外食・中食 調査レポート>2023年3月、外食・中食の売上は2019年同月比2.6%減、節約志向による買い控えで、食機会数伸び悩む

2023/05/10

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、外食・中食市場2023年3月の動向分析レポートを2023年5月10日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。2023年3月の外食・中食市場の売上は2019年同月比2.6%減でした。客数は同9.5%減、客単価は同7.7%増でした。全業態計イートイン売上は2023年3月に同14.3%減で、前月比1.0ポイント増でした。出前は、3月の売上が2019年同月比で70%増でした。


 

外食・中食市場の2023年3月は、売上2.6%減(2019年同月比)

外食・中食市場全体の2023年3月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が2.6%減で、前月と同水準でした(2023年2月:同2.5%減)。3月の客数(食機会数)は、9.5%減で、前月の同7.9%減から1.6ポイント後退しました。スーパーで、節約志向の高まりから買い控え傾向が強くなり、内食へのシフトも進んだことが影響し、外食・中食全体の食機会数が伸び悩みました。

 

全業態計イートインは14.3%減と前月より微増

業態別・利用形態別の2023年3月の売上2019年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは同14.3%減と前月比1.0ポイント増でした。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェ(2019年同月比51%増)とFRが(同58%)好調でした。

 

出前(デリバリー)は2019年同月比70%増

外食業態計(レストラン計)の出前(デリバリー)売上2019年同月比をみると(図表3)、プラス成長が続いています。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続いています。2023年3月は同70%増でした。

 

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、今後の展望について、次のように話します。「2023年3月13日以降、マスク着用は個人の判断に委ねられ、5月8日より新型コロナが2類相当から5類に引き下げられました。2023年のゴールデンウイークにおける国内旅行について、総旅行消費額がほぼコロナ前と同水準の8526億円の見込みとJTBは算出しており、さらにGW後も消費行動が活発化していくと考えられます。一方で、値上げは依然相次ぎ、今後も予定されていることから、生活防衛としての節約志向がより進むと考えられます。また、今後はコロナ禍でいったん失われた“物より経験・思い出”を提供する施策がより重要となるでしょう。」

 


*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html

 


 

 

調査データの転載・引用について

本件で公開されている資料につきましては、ご使用用途によりますが、出典元を明記していただければ、基本的にご利用いただけます。
表記は「NPD Japan, エヌピーディー・ジャパン調べ」でお願いいたします。
ご使用前には必ず下記の問い合わせ先までご一報ください。
また、ご使用後は、転載先のコピーやURLをご送付ください。

 

 

お問い合わせ先

本内容につきましては、下記よりお問い合わせください。

inquiry