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外食・中食 調査レポート

世界外食中食市場-2014年米国のレストランで提供されるハンバーガーは象徴的な1年に

2015/02/09

【シカゴ、2015年1月27日】  NPD グループのフードサービス市場調査(米国)によると、サンドイッ
チとの激しい競争やレストラン来店者数の減少が続く状況にも関わらず、2014 年は米国のレストラ
ン・フードサービス店で注文されるハンバーガーにとって象徴的な1 年となった。NPD が継続的に実
施しているフードサービス市場調査によると、米国のレストランで2014 年に注文されたハンバーガ
ーは90 億食にのぼり、これは前年比3%の増加であった。

レストランにおける注文数の増加に伴い、フードサービス専門の物流業者からレストラン・その他フ
ードサービス店への牛挽肉の出荷にも変化があった。NPD のSupplyTrack®(大手物流業者から外食
中食業者に出荷される全製品を追跡する月次サービス)によると、外食中食店全体へのバルク牛挽肉
の出荷は+2%増加した。その内訳はファストフード店が+3%、バルク牛挽肉の売上の70%を占める
バーガー系ファストフード店が+4%、フルサービスレストランが+1%とそれぞれ増加した。

ハンバーガーメニューの増加はサンドイッチメニューの減少につながる。NPD のレポートによると、
2014 年のサンドイッチの食機会数は全体で前年比-2%(-20,100 万食)の減少であった。ハンバー
ガーの主な競合メニューであるグリルチキンサンドイッチの食機会数は-9%(-12,900 万食)減少
しており、厳しい1 年となっている。

2014 年におけるハンバーガー食機会数の増加は、同年におけるフードサービス店への客数の増加も上
回るペースであった。客数は、外食中食業界全体とファストフード店については横ばい、カジュアル
ダイニングとファミリーレストラン(中型店舗)はそれぞれ-1%および-3%減少している。注文の
51%にハンバーガーが含まれるバーガー系ファストフード店の客数は-3%減少したが、ハンバーガー
の食機会数は+3%増加した。

ハンバーガーメニューは一般的に、カジュアルダイニングで注文されるトップメニューではないもの
の(カジュアルダイニングでハンバーガーの注文が占める割合は11%のみ)、ハンバーガーの食機会
数は+4%増加した。カジュアルダイニングがハンバーガーメニューを追加する事例が増えたが、これ
は高騰した牛肉価格と、一般の牛肉メニューの価格を上げる必要性を相殺するためである。そして消
費者は、価格が高めの一般の牛肉メニューよりもハンバーガーを選んだ。NPD のレポートによると、
カジュアルダイニングにおける一般の牛肉メニューの食機会数は-8%(-5,500 万食)の減少となっ
ている。

「2014 年にハンバーガーが好調となった背景には、複数の要因がある」とNPD グループのフードサ
ービス業界アナリストBonnie Riggs は述べている。「ファストフード業態のレストランチェーンはハ
ンバーガーの新メニューを発売し、カジュアルダイニングは牛肉コストの上昇を相殺するためハンバ
ーガーメニューを追加した。また、アメリカ人が単に大のハンバーガー好きということもある。」

 

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