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<外食・中食 調査レポート>2021年11月の市場動向、外食・中食売上は2019年同月比12.0%減、出前(デリバリー)は2019年同月比82%増

2022/01/12

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、外食・中食市場2021年11月の動向分析レポートを2022年1月12日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2021年11月の外食・中食市場は、2019年11月比で売上が12.0%減少し、前月と同水準でした。全業態計イートイン売上は11月に同24.1%減で、前月比3.1ポイント増でした。出前は、11月の売上が2019年同月比で82%増とプラス成長が続いています。


 

出前市場規模は、2021年11月は、売上12.0%減(2019年同月比)

外食・中食市場全体の2021年11月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が12.0%減少、客数(食機会数)が9.7%減少しました。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減でした。2020年10月には8.9%減まで回復したものの、その後の感染拡大で再び悪化しました。2021年は1月26.3%減、2月24.4%減、3月21.9%減、4月23.7%減、5月26.3%減、6月は27.6%減、7月は19.9%とやや改善したものの、8月は感染が急拡大して27.3%減と再び悪化、9月は酒類提供自粛で客単価が下がり、28.8%減とさらに悪化しました。10月は全都道府県で緊急事態宣言が解除され12.1%減、さらに10/25に時短営業解除(一部制限有)された後の11月も12.0%減と同程度となり、前年同期と同水準まで回復しました。

 

全業態計イートインは24.1%減で、前月より3.1ポイント増

業態別・利用形態別の11月の売上2019年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは24.1%減で、大きく回復した前月よりさらに改善しました(前月比3.1ポイント増)。業態別では、FF+セルフカフェのイートインは同30%減、ファミレスのイートインは同21%減、居酒屋のイートインは同44%減、その他のフルサービスレストランのイートインは同20%減でした。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェで同60%増と21カ月連続のプラス成長でした。

 

出前(デリバリー)は82%増で、プラス成長が続く

外食業態計(レストラン計)の売上2019年同月比を利用形態ごとにみてみると(図表3)、出前(デリバリー)の大幅増が続いています。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続き、特に2021年2月(132%増)、同5月(159%増)、同7月(181%増)、さらに同9月も109%と伸びが大きく、3ケタ増となりました。10月は77%増、11月は82%増で緊急事態宣言が解除された後も堅調に伸びています。

 

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、今後の展望について、次のように話します。「日本のワクチン接種率は12月末に78%にまで達し、新規感染者数は10月から激減し、12月まで感染拡大が抑えられてきました。 10/25から時短要請やアルコール自粛は東京都などの一部の制限を除いて解除され、居酒屋などは依然厳しい状況ですが、外食・中食全体としては10月に想定以上に回復し、11月も維持しました。さらに、Go To Eatキャンペーン再開も回復を後押しし、年末年始は少人数の友人や家族での忘年会の実施も増加しました。年明け1月以降は、感染力の高いオミクロン株で新規感染者数は急増し、地域により時短など営業自粛制限なども始まったため、今後回復は鈍くなることが予想されます。また、コロナ禍におけるデリバリー、テイクアウト増加のトレンドは継続が見込まれます。少人数の友人とのホームパーティー需要は商機の1つになると考えられます。イートインについては、おひとり様向けの施策、家族連れには外食の楽しみを提供できるサービス施策が有効でしょう。」

 


*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html


 

 

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