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<外食・中食 調査レポート>2022年5月、外食・中食売上は2019年同月比7.7%減、コロナ感染拡大以来で最も回復、出前(デリバリー)は同124%増

2022/07/11

外食・中食市場情報サービス『CREST®*1 』を提供するエヌピーディー・ジャパン株式会社(東京都港区、クリストス・クリストフォロー代表)は、外食・中食市場2022年5月の動向分析レポートを2022年7月11日に公表します。

本分析レポートでは、大きく以下のことが分かります。コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2022年5月の外食・中食市場は、2019年5月比で売上が7.7%減で、コロナ感染拡大以来で最も回復しました。全業態計イートイン売上は5月に同22.0%減で、前月比6.3ポイント増でした。出前は、5月の売上が2019年同月比で124%増とプラス成長が続いています。


 

外食・中食市場の2022年5月は、売上7.7%減(2019年同月比)

外食・中食市場全体の2022年5月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が7.7%減少、客数(食機会数)が9.2%減でした。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減でした。2020年10月に9%減まで回復したものの、その後2021年1月に2回目、4月に3回目、7月に4回目の緊急事態宣言で20-39%減の状態が続きました。2021年に9月末に全都道府県で緊急事態宣言が解除で、12月には10.7%減まで回復しました。2022年になると、オミクロン株感染が急拡大し、まん延防止等重点措置(以下、まん防)が適用され、2月は21.5%減まで落ち込みました。3月に全地域でまん防が解除されると、4月は同12.8%減、3年ぶりに規制のない大型連休で始まった5月は、同7.7%減とコロナ感染拡大以来で最も回復しました。

 

全業態計イートインは22.0%減で、前月より6.3ポイント増

業態別・利用形態別の5月の売上2019年同月比をみると(図表2)、外食・中食全体のイートインは22.0%減で、前月より6.3ポイント増でした。業態別では、その他フルサービスレストランのイートインは同15%減と、前月より9.8ポイント増と大幅に回復しました。テイクアウト・出前は、引き続きFF+セルフカフェが好調で同59%増、ファミレスでは同52%増、その他フルサービスでは同51%増でした。

 

出前(デリバリー)は124%増で、プラス成長が続く

外食業態計(レストラン計)の出前(デリバリー)売上2019年同月比をみると(図表3)、プラス成長が続いています。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増ですが、その後も2ケタ増が続き、特に2021年2月(133%増)、同5月(158%増)、同7月(182%増)が大きく伸びました。2022年4月は49%増で少し成長率が鈍りましたが、2022年5月は、前年同期の156%増よりは下回ったものの、2019年同月比124%増でした。

 

エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストである、東さやか(あずま・さやか)は、今後の展望について、次のように話します。「ゴールデンウイーク後、職場の出勤は増加しており、感染者数の増加傾向はあるものの、依然として重症者数は抑えられている状況です。6月からは、外国人観光客の受け入れや東京都の旅行割引施策などもスタートし、観光やレジャーの人出が回復することが見込まれます。イートインは、娯楽・レジャー、家族連れの取りこみが重要で、おひとり様向けの施策も有効だと考えられます。また、市場全体で値上げが進み、価格に見合った価値、娯楽感や利便性、またはお得感を感じさせることが重要になります。節約志向になることも予測され、軽減税率適用のテイクアウトに商機があると考えられます。」

 


*1   CREST®

外食・中食市場において 「いつ、誰が、どこで、何を、どのように食べ、どの程度満足したか」など消費者のあらゆる喫食動態データを、1年365日、消費者から収集し、年間13万を超えるサンプル数を元に分析できる情報サービスです。外食市場規模、中食市場規模、客数を業態、セグメント別に把握可能です。世界13か国で実施。
詳細URL: https://www.npdjapan.com/service/food.html


 

 

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